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今年の花粉飛散予想は、福岡は、前シーズンより「多い」予想です。
スギの花の成長には夏の日照時間と気温が大きく関係します。作夏、スギの花芽の成長は著しく進み、より多くの花粉をつけています。
スギ花粉の本格的な飛散は 2 月上旬から 3 月中下旬頃まで。 ヒノキ花粉の飛散はスギが終わる頃に入れ替わるように始まり 4 月中下旬まで続きます。
ネットやテレビなどでの飛散状況をきちんと確認し、十分に対策しましょう。
お天気でとても多いと予想されるのは「晴れている日」「風が強い日」「雨や雪の次の日」です。
1 日のうちで特に飛散が多いのは、「昼前後と日没後」に多いです。気温が上がって午前中に杉林から飛び出した花粉が数時間後に街に到達するためと、上空に上がった花粉が日没後に地上に落下してくるためです。
飛散シーズンに心がける日頃の対策にはまず外出時のメガネやマスクはとても有効です。ただガーゼマスクを口や鼻に当てていただけでは横の隙間や縫い目から花粉が入ってしまい効果はありません。 不織布性マスクを使用しましょう。不織布とは繊維を織らずに重ねて、それを熱や接着剤を用いてシート状にしたものです。密閉性が強力で花粉の防御効果が高いです。それでも、きっちりと隙間ができないよう顔に密着させてつけることが大切です。また長時間装用しても息苦しさを感じない形状であることも大切です。 メガネはやや大きめのものをかけるだけでも目の症状の予防に役立ちます。花粉症対策専用のものがシーズン中には売られています。
外出時の服装に気をつけましょう。とくに、一番外側の服の素材は、ウールなど毛羽だったものはさけてツルツルした素材のものをえらびましょう。屋外から屋内に入るときはまず服や髪の毛、帽子についた花粉をしっかり払ってから家に入る習慣をつけましょう。そしてしっかりうがいをして顔を洗い、鼻をかみましょう。
花粉飛散の多い日は窓を閉め換気は短時間にとどめましょう。 換気後は床の掃除をして、床に落ちた花粉を再び舞い上がらせないようにします。掃除は小まめにしましょう。特に窓際を念入りに清掃しましょう。空気洗浄機を使用することも有効です。飛散の多い日は洗濯物の外干しを避けましょう。
「鼻うがい(鼻洗浄)」が有効です。
・水 100ml にお塩約 1g を混ぜます。
・40℃前後のぬるま湯にします。
・適量を手にすくい、片鼻に軽く吸い込み、入れた側の鼻からゆっくり出します。左右交互に水がなくなるまでおこないます。
・1 日 1-2 回で十分です。帰宅後や就寝前がよいでしょう。
耳鼻咽喉科での治療法は、まずは飲み薬や点鼻薬、点眼薬は治療の基本です。私たち耳鼻咽喉科医といっしょにこの時期をのりきるお薬を考えましょう。花粉の飛散量が多くなった時期でも症状をコントロールしやすく、そのシーズンの症状を軽くすることを目指します。漢方薬もあります。 花粉が飛び始める前または症状が少しでも現れた日から早めに薬を使いはじめ、休むことなく飛散終了まで続ける初期療法がおすすめです。
花粉によるアレルギー反応をおこしにくくさせて完治を目指す治療法には、免疫療法があります。皮下注射を続ける皮下免疫療法と、数年前からは舌下免疫療法が始まり、積極的におこなっています。
手術法もありますが、当クリニックでは高周波ラジオ波(サージトロン)を用いて鼻粘膜焼灼術があります。ただ、手術は本格的な飛散開始前に受けておかねばなりません。
重症の方には抗 IgE 抗体療法という注射の治療(オマリズマブ)をおこないます。事前の血液検査が必要で費用負担がかかります。
院内配布「もりや通信・スギヒノキ花粉症(2025年版)」からの抜粋です。
治療法については、ご来院されお尋ねいただければ院長がご説明ご案内します。電話やメールでの問い合わせには対応出来ませんことをご了承ください。