もりや耳鼻咽喉科

診療時間はこちら

WEB予約受付

もりや耳鼻咽喉科

MENU
     

医院ブログ

     

Blog

秋のアレルギー性鼻炎

 お盆の時期が過ぎ、季節も少し秋めいてくるとオヤッ鼻がムズムズ、ノドがイガイガ。「おや、風邪をひいたかな?」実は秋の花粉症かもしれません。

秋に症状をおこす代表の植物

春に大飛散をするスギやヒノキは大きな樹木(木本類)ですが、秋に飛ばす植物は背丈の高くない雑草(草本類)です。
スギヒノキ花粉症の人は、それなら自分には影響はないかな、と思われるでしょうが、アレルギーの原因物質の仕組みが、スギヒノキ花粉と秋の花粉とお互いよく似ているため、スギヒノキ花粉症の多くの人が秋などに症状をおこす可能性がありますので注意が必要です。
秋に飛散する主な花粉は、ブタクサ、ヨモギなどのキク科の植物です。 また、カモガヤなどのイネ科は梅雨前の初夏に多いですが秋へかけて息長く飛散します。ツルのように伸びるアサ科のカナムグラも要注意です。これらの植物みんな、あき地、荒れ地、土手、道ばたなど街の中のいたるところに植生しています。とくにブタクサは河川敷にも広範囲に植生しています。

・ブタクサ(豚草)
ブタクサは1961年に日本で最初に花粉症を起こす植物として報告されました。、スギ花粉症が最初に報告されたのは1964年です。英語でhogweedといい、hogは「ブタ」でweedは「雑草」ですので直訳でこう呼ばれています。
以前は日本にはなく、明治初期に日本にやってきました。そして、第2次世界大戦後やってきた米国進駐軍のお兄さん達とともに爆発的に増えたことから「マッカーサーの置き土産」といわれています。
・ヨモギ
抗原性の強さはブタクサ以上で、飛散量も増加傾向です。ブタクサと同じキク科の植物で、同じくどこにでも生えています。日本古来の植物で、草餅や天ぷらとして食べたり、お灸のもぐさの原料となったりしています。

秋の花粉症を起こす植物は背丈の低い雑草なので、花粉が飛ぶ距離は10メートル程度と限られるので、スギヒノキは数キロ先でも花粉を飛ばすことに比べるとかなり限定的です。 しかし、お子さんたちは丁度背丈が同じくらいの高さにある植物のため、子どもさんには特に症状が出やすいです。
布団や洗濯物の外干しをさけるなどのスギヒノキ花粉シーズンのような対策は不要ですが、屋外でのマスクの着用は有効です。目がかゆくなる人は外でメガネをかけましょう。 原因となっている植物があれば除草も大切です(人の土地には入らないようにしましょう)。
自宅に帰ったら、家に花粉を持ち込まないように、帰宅後は目を洗い、洗顔やうがいをしましょう。
秋の花粉症の方には、果物を食べたときに口の中の痒みやイガイガを感じる方がいます。花粉のアレルゲンと果物のアレルゲンにある程度似ている物質が存在するためです。 ブタクサではスイカやメロンなどのウリ科、ヨモギではセロリや人参などの野菜類が原因になりやすいといわれています。生で食べている場合のみですので加熱加工されていれば大丈夫ですが、心当たりがある場合は一度ご相談ください。

秋はダニアレルギーが多くなります

秋はダニアレルゲンの量が1年の中で最大になるシーズンです。暑い夏に繁殖したダニの死がいやフンの量が秋に最も多くなるためです。 秋はダニによる鼻アレルギー症状が最も出るシーズンです。

秋にはスギ花粉がわずかながら飛びます

スギ花粉は、夏から秋にかけて成長成熟し、秋の気温低下により休眠に入り、翌1月の気温低下のあとの気温上昇により休眠から目覚めて2月に入り本格的な飛散を始めます。 ただ中にはこのような秋の休眠の過程を経ずに、秋の気温変化に伴って暖かい日などに花粉を飛ばしてしまうものがあります。

(参考 日本医師会「健康ぷらざ」  など)

カテゴリー